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アンリ・デュパルク  Henri Duparc (1848−1933) フランス
悲しき歌  詩:ジャン・ラオール(アンリ・カザリス) Chanson triste  Jean Lahor(Henri Cazalis) (1840-1909)

君の心の中に月の光が眠っている
やさしい 夏の月の光が
煩わしい世間から逃れるために
私はその光の中に酔いしれよう

過ぎ去った苦悩は忘れよう
愛しい人よ 君の優しい腕の中で
私の悲しい心と幾多の想いは
静かにゆすられ 慰められるのだ

君は悩める私の頭に手を添え
ああ そしてひざの上に抱くだろう
それから物語を話してくれるだろう
まるで私たちの事を語るかのような物語を

悲しみに満ちた君の瞳
その瞳の中で私は飲み干すのだ
沢山の口づけを やさしさを
私はきっと癒されるだろう

Dans ton coeur dort un clair de lune,
Un doux clair de lune d'été,
Et pour fuir la vie importune,
Je me noierai dans ta clarté.

J'oublierai les douleurs passées,
Mon amour, quand tu berceras
Mon triste coeur et mes pensées
Dans le calme aimant de tes bras.

Tu prendras ma tête malade,
Oh! quelquefois, sur tes genoux,
Et lui diras une ballade
Qui semblera parler de nous;

Et dans tes yeux pleins de tristesse,
Dans tes yeux alors je boirai
Tant de baisers et de tendresse[s]
Que peut-être je guérirai.

 歌曲集「幻影」の第4曲。
 激しく、エロティックに踊り続ける踊り子。官能的な踊りは五感に働きかけてきます。絶えず繰り返される付点のリズムが、精神を心地よく酔わせてくれます。激しく動いているのにどこか静まり返っているような、不思議な印象が残ります。まさに幻影の踊り子です。
「しなやかに、激しく踊り続ける。手足をのばし、官能は解き放たれる。」

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